みなさんこんにちは。
健康ブームで「免疫」って聞かない日はないくらいの毎日ですね。
でも、そもそも「免疫」って何かよくわかってます?
「免疫力アップ」とか「免疫力が下がる」とかよく言うけれど、、、
この記事は、今さら人に聞けない「免疫」について少し詳しくわかりやすくご説明します。
この記事はこんな方にオススメ
- 免疫とは何か、詳しく知りたい方
- 年代別の免疫力の変化はどうなのか知りたい方
免疫とは、病原菌などから身体を守り、健康を維持するための防護システムで本来、自然に備わっています。
生まれたばかりの赤ちゃんはお母さんからもらって生まれてくるので生まれてしばらくは免疫を持っています。
でも、生後半年もすればその免疫は切れて病気になりやすくなってしまいます。
元気に育つと共に免疫機能も育ち、20代までグングンと免疫力は高くなります。
しかしピークを過ぎるとまだどんどんと免疫力は下がり・・・
65歳を過ぎるとまた感染症等にかかりやすくなるので気を付けないといけませんね。
さぁ、順に見て行きましょう。
そもそも免疫とは?
免疫とは「疫(えき)=病気」から「免れる(まぬがれる)」こと。
伝染病などから逃れることを意味しています。
つまり、病原菌などから身体を守り、健康を維持するための防護システムのこと。
免疫機能が正しく作用していれば、健康で若々しくいられます。
免疫のしくみ
身体には、「ウイルスや細菌を侵入させない」防御、と「侵入してきた敵と戦う」攻撃の2段階の免疫のしくみが生まれつき備わっています。
防御=粘膜免疫
日々の生活で、呼吸や食べ物を介して体内へウイルスや細菌が侵入しようとしたㇼ、花粉などの異物も侵入しようとします。
これらの異物を侵入させないように私たちの体を守っているのが「粘膜免疫」です。
目、鼻、口、腸管、膣、尿路などの粘膜が最初の侵入口になります。
攻撃=全身免疫
病原体が「粘膜免疫」を突破して体内に侵入してしまったら、「全身免疫」の出番です。
全身免疫は、
- 病原体が体内へ侵入後直ちに攻撃する「自然免疫」
- 病原体の性格を正確に見極めて攻撃する「獲得免疫」
の2段階で身体を守ります。
全身免疫ではリンパ節・脾臓・血液中などが攻撃の場となります。
自然免疫
身体の中に細菌やウイルスなど自分でない病原体が入ってくると、担当の細胞が病原菌やがん細胞を食べて消化し排除します。
このように身体が自然に反応する最初の免疫を自然免疫と言います。
獲得免疫:次の感染への備え
侵入して打ち勝った病原体を記憶し、次に同じ病原体が侵入してきたときにその病原体を攻撃して追い払うシステムのことを獲得免疫と言います。
これらの「自然免疫」と「獲得免疫」のはたらきをするのが、さまざまな免疫細胞です。
免疫細胞は、血液やリンパ液に乗って体内を移動し、抗原を処理しながら、身体を健康な状態に保ってくれています。
免疫機能の働き例
- 熱が出る→病原体の活動を抑制し、免疫細胞の働きを活発にするため
- 下痢→病原体の侵入で炎症が起きた時、悪いものを早く体外に出すため
- 麻疹・風疹などは一度かかると2度目はかからない
免疫反応の異常:アレルギー
病原体に対して免疫システムの調節が上手くいかなくなり、免疫反応が過剰に起きてしまうのがアレルギーです。
獲得免疫の応用・利用:ワクチン(予防接種)
実際の病原体が体内に侵入する前にワクチンを体内へ入れ、あらかじめ抗体を作っておく。
感染症が流行し、実際の病原体が体内に入った時、その抗体が働き、感染を予防したり軽症で済ませることができる。
免疫力が上がるとどうなる?下がるとどうなる?
免疫力が上がるとどうなる?
病原菌に対する防御システムがきちんと働くことで病気にならなず、若々しく健康でいられます。
免疫力が下がるとどうなる?
- ウイルス・感染症にかかりやすくなる
- 肌があれる
- アレルギー症状(花粉症・アトピーなど)が出やすくなる
- 下痢をしやすくなる
- 疲れやすくなる など
これらの免疫について、年代別の変化を見てみましょう。
年代別免疫力の変化
免疫発達期 誕生~生後6か月くらい
赤ちゃんは免疫力が未熟なので、母親からの抗体をもらって身体を守ります。
6ヵ月くらいで母親からもらった免疫も切れて初めての発熱を経験したりします。
免疫発達期その2 生後6か月~10歳くらいまで
次第に免疫力がついて感染症に強くなってきますが、免疫システムの調節がまだ未発達のためアレルギーを発症しやすい時期です。
少しづつ色々なものに慣れて免疫力を強化していくことがポイントです。
免疫の充実期 10歳~20代
免疫細胞は骨髄の中で作られます。
身体の成長と共に免疫細胞もどんどん作られ、免疫力もどんどん増していきます。
20代でピークに達します。
免疫の後退期 20代~65歳くらい
ピークの20代を過ぎると急速に免疫力は落ちていきます。
また、免疫力は自律神経と密接にかかわりバランスを取っているので、バランスを崩すような強いストレスに注意しなければいけません。
免疫の衰退期 65歳以上
かなり免疫力は落ちてきています。
新しく免疫細胞が作られても、免疫機能が低下していたりします。
再び感染症にかかりやすくなるので注意しなければいけません。
さて、年齢と共に免疫力は衰えていくことがわかりました。
でも、免疫力が上がる方法はいろいろ言われています。
普段の行いや食べるものなど努力次第で免疫力はアップできるようです。
それについてはまた別でご説明します。
まとめ
免疫力とは、病原菌などから身体を守り、健康を維持するための防護システムのこと。
人間が本来持っているシステムです。
年齢・成長と共にその力は増えていき、また20代でピークを過ぎると急速に衰えていきます。
ただし、努力次第で免疫力は上がるようです。
年齢による免疫力ダウンは避けられませんが、長く健康でいるために免疫力があがるといわれることを積極的に取り組むと良いでしょう。